150BPM

ものすごいサブカルですが、あまり気付かれません。

燃え殻著「ボクたちはみんな大人になれなかった」を読んでしまった話

ボクたちはみんな大人になれなかった

ボクたちはみんな大人になれなかった

 

最初に釘をさしておきますけど、この小説は「読むべき人」と「読んで理解出来なくて文句ばっかり書いたり言ったりする人」と「全く自分には関係ない世界の話で、何も残らない人」に分かれちゃうよねって話。

わたしはだいすきな本だってことを、最初に言っときますね。

 

こちら、ツイッタランドで話題のご本。

 

燃え殻さんの「ボクたちはみんな大人になれなかった」を無事読了いたしまして。

 

全然手に入らなくて困っていたら、ひょんな巡り合わせから会社に届きまして、その日の帰りの電車と翌日の通勤の銀座線で読んじゃった。

内容はごく単純明快。文章表現も簡単。

サクサクっと読めた。

純文学や古典なんかを読み慣れてる人は確実に物足りないから、悪いことは言わないから読むのはやめたほうが良いです。

「重さがなかった」「内容が(うんぬん)」とか言いたい人は、マジでこれを読まないで他の単行本をお買い求めくださいありがとうございました。 

 

というわけで。

 

ワイが大好きな清野栄一みたいな、テンポの良いビートニクらしさのある文体。

ブコウスキーとかそういう泥臭さを求めてる方はブラウザバックしてください)

 

この本を知ったきっかけは、Twitter

見るからに「こころをエグられそうな内容なんだな」って思って、盛大にスルーした。

過去の痛々しい何かをエグられそうで怖かった。どうせ昔の携帯小説みたいな軽いモンだと思ってた。

でも、ネットでの評判やら読んでいたら、居ても立っても居られなくなって買いに走ったのが7月後半。

会社近くの本屋1件、渋谷の本屋3件すべてで売り切れ。みんな、考えることって一緒なんだなって思った。

あ、そうだ。本屋に無かったら密林に頼めばいいんだ。って思って井の頭線に揺られながら注文しようと思ったら、なんと入荷待ち。

絶望しかなかった。こんなに「読みたい」って思った本は数年ぶりだった。

Amazonはさすがに在庫あんだろ、って思ってたのが甘かった。

(ちなみに今はAmazonで潤沢に在庫があるっぽいです)

 

久々に「しぬほど読みたい今すぐ読みたい」って思った本だから余計に絶望したよね~。

帰りに寄った下北沢の本屋2件でも、もちろん売り切れ。

あああああしぬ。このままではしぬ!しんでしまう!

と思ってメモ代わりにFacebookに書いたら、飲み屋で奇跡的な出会いをした人から、会社に本が送られてきた。

もうそこから小説が始まっているみたいで、何もかもが完璧だった。

ああ、あの人もこんな本を読むんだって思うと、人間性が見えた気がした。

(そしてありがとうございました。お陰でしなずにすみました。今度上野あたりで呑みたいなあ)

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(ここからが本題)

 この本が話題なのは、この本を「とてもいい!!!!!最高!!!!!」って言ってる人たちがある程度の発言力がある人で、なおかつ、この小説に出てくるような世界に身を置いている人たちなわけで。

 

キラキラっとした世界が理解できなかったり、憧れてたり、はたまた妬んだりしてる人種は微妙かも。

 

内容はあるようで無いような。

でもどこかひっかかる様な感じなので、1時間もあれば読破できる量。

あるきっかけから、過去の恋愛を思い出した一日を描いてるだけなので、時系列を考えたり登場人物を整理しなくて良いから、読んでる方はラク

ラストもハッピーエンドでも何でもない、現代的な終わり方だし。

そういうの大好き。

 

ワイの感想は「よくぞまあ文章に書いてくださいましたありがとうございます!」って感じ。

我々のような10代~20代前半に”ギラついた業界のギラついた年上の人”と付き合ってた女子は、「ああ、いまだにこんなセンチメンタル引きずってんのかしら、あのおっさん」って思うこと必至。

痛くてしょうがない。だからって同情はしない。共感もしない。

何故ならわたしは「女」だから。

でも、読んだからって今更“そういうおっさん”に優しく出来ないのは変わらない。

そういうおっさんに出会っても、こちとらすでに百戦錬磨なので「はいはい」って受け流す技をいくつも手に入れてますから。すいませんね。

あなたが何年もセンチメンタルをズルズルと引きずってる間に、こちらのハードルはガンガン上がってますから。

お疲れ様でした。

 

どーせ今でもこころが弱くて、たまにポエム並べてSNSの「いいね!」の数を稼ぎたいけど全く「いいね!」ってされない系おっさんのまんまなんだから。

 

そんなおっさんに心当たりがある女子で、今ワイくらいの年齢(30代)であれば読むべき。

読んでナンバーガールの「OMOIDE  IN MY HEAD」やくるりの「東京」なんかを聴いて、一瞬だけ途方に暮れるべき。

一瞬だけ。

通勤の電車の中で読んでいたとしても、地下鉄は降りる駅に止まって、今という時間に引き戻してくれるから大丈夫。

何の問題もないよ。

CCFご来場誠にありがとうございやした(号泣)

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実はコインショーに出展してました。

うちの会社としては初出展だし、隣は外国コインの大手だし、それはそれはもう緊張した。

ワイが部署に入ったということもあって、コイン業界に改めて新規参入っつー感じで。

粗利目標も決まってたので、それはもう久々にガチガチなディーラー仕事しました。

ふええ。

 

以前お世話になった収集家のみなさまのお顔を数年ぶりに拝見出来て、本当に良かったです。

みなさまお元気そーで、なにより。

って言ったら、巨大ブーメランが何度も飛んで来ました。

 

ですよね〜。

 

入口すぐという最高の場所にて、各国ディーラーにも再会出来たし、

「全て聞いてますよ。転職したの大手で良かったですね!」って中国人ディーラーに言って貰えたし。

 

(まぁそりゃあ噂になりますよね)

 

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カスメガネ氏↑とうちの神上司と数年ぶりにコインショーで並ぶと、懐かしい気持ちになりやした。

おもむろに英国の金貨の本を出し、説明しだす安定のヲタっぷり。

最高かよ

 

ちらり写ってるけど、ガラスケースの一番下にはスラブをザザザンッと並べました。

尊敬する同業者先輩に「ゴージャスだねえええええ」って言って貰ったので、心の中でガッツポーズした。

 

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そして、二日目にはわたくしが所属させて頂いている「日本近代銀貨研究会」にも数年ぶりに顔を出しまして、収集家のみなさまにこってり絞られました。

 

大型銀貨大好きなので、収集家の気合いの入ったコレクションを見れる最高の機会でございました。

 

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ああ…なんと美しい…

 

やっぱりギラッギラしたプルーフまたはプルーフライクの大型銀貨はええのう。

 

 役得というかなんというか、収集家に「見せて☆」って言うと大抵貴重なコレクションを見せてくれる。

 

収集家にね、育てられたわけですよ。わたし。

感謝してますマジで。

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 この堂々とした円銀コレクションたるや!!

この収集家はスラブも割る、スラブ嫌いなんだけど「相変わらずスラブは集めてないんすかっ」て聞いたら、

「れーこさんに譲って貰ったひさやんの円銀は残してあるよ。遺志は継がないといけないからね」つって。

泣いた。

ああ、そうだったって。すんませんでしたって。

ひさやんがおったから、たくさんの収集家がおったから、わたしはコインの勉強が出来たんだし、今の自分が居るんだしって。

 

 何かとても大事なものを取り戻した二日間でございました。

 

ほんとは今回コインショーに出るのは本当に怖かった。

 

でも、今の会社に転職して一年、神上司がコインショーに出るって決断したからにはそれなりの責任感じてたわけで。

 

ビビりながら立ったブースで、たくさん「おかえり」って言うて貰えて、恥ずかしながら帰ってきましたって。

 

もう何もかもが嫌になってフェードアウトしそうになったけど、何とか戻って来ました。

 

わたしがんばる。

 

オークションのハイライトと私感など

フロアオークションおつかれやまでございました。

わたくし湯河原行ったり由比ヶ浜行ったりしてフロアには行かず、携帯でサイトをチラチラ見ながら動向を追っておりました。(すんません)

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今回唯一ウォッチリストに入れていた愛するウィリアム4世の銀貨は、目測通り450万円をちらり超えた480万円(BP込み5,318,400円)という落札額になり、涙目って感じでした。

入札数も232件で今回第3位の入札数になりまして、大満足。

オークション,GREAT BRITAIN William IV ウィリアム4世(1830~37) Crown 1831 NGC-PF64

オークション,GREAT BRITAIN Victoria ヴィクトリア(1837~1901) Crown 1839 NGC-PF65 Cameo

ちなみに、ヴィクトリアヤングのクラウン銀貨とウィリアム4世の入札数は同数。

こちらは今回のオークションで最も高値が付き、620万円での落札。(BP込み6,869,600円)

ヘアバンドの美しさは感激したけども。

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オークション,HOUSE OF HABSBURG ハプスブルク家のコイン Franz Josef I フランツ・ヨーゼフ1世(1848~1916) 100Corona 1908 NGC-PF63 Cameo

入札数1位は雲上の女神先輩の262件でした。おめでとうございます。

人気あんのね~。

再鋳貨、いわゆるリストライクって何かこう食指が動かないんだよなあ。

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オークション, 七乳神獣鏡 返品不可 要下見 Sold as is No returns 国内送料別途500円(海外発送不可 Overseas shipping unavailable)

気になる入札数2位は、こちらの銅鏡wwwwwwwwww

915,000円…

この業界に居ると、銅鐸とか銅鏡とか「宝物(ほうもつ)系」の物がちらほら見れたりするのが不思議なところ。

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オークション,GREAT BRITAIN Victoria ヴィクトリア(1837~1901) Crown 1847 NGC-PF63

あんなに、あんなにみんなが欲しがってたゴシッククラウンは88万円での落札。

BP込みでも100万円でお釣りって感じ。

前回のフロアオークションだと同じような状態で120万円で落札されてるのとか見ると、諸行無常を感じるよね。

 

【ここから感想】

・今回は前回と違って1,000万クラスのコインが出てなかったので、まあこんな感じかしら。

・パンダ金貨は95年くらいが高値が付いたくらいで、他の年号はあんまり元気が無かった。

・アメリカの金貨はやはり不落札が目立った。これはもう致し方無いのかのう。

・ウィリアム4世あいしてる

 

次回はCCFだね☆

 

※お写真はオークションワールドのサイトより頂きましたありがとうございますありがとうございます

オークションの下見に行って来た話

 

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( 誕生日プレゼントっつって渡された「シウマイ弁当」、美味しかったです。 )

 お陰で3時まで飲んでて、そのままサクッと寝てから下見に行ったなんて、神上司に言えなかったよ…。

久々にキツい寝起きを迎えましたありがとうございました。

今日も今から飲み会ハシゴっす。

夏だね☆

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オークションの札の番号、13番が一番上にきてたから、これにした。

Lucky13ってことで。

でも、オークション初日の明日土曜日は、わたし湯河原にショートトリップなので行けませんけど。

翌日の日曜日はきっと海に行ってるので行けませんけど。

(ごめんなさい)

 

オークションの下見なんて数年ぶりだったけど、実りある下見だったな~。

(いつも下見には行かず、他の収集家に隠密をお願いしてた)

 

今の会社は収集家が周りにいる環境じゃないので、いわゆる「至極の逸品」とか「世界最高峰」みたいなコインを見る機会は昔に比べたら減ったわけで。

そんな中、せっかくだから下見に行こうっつって神上司からのご提案で行けたというわけです。

 

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こちらは、久々に会うた同業者氏。いつもおしゃれ。

彼曰く、前の会社を辞めて、それなりのトラウマを経験して業界から消えたわたしを「都市伝説」的な感じに思っていたみたいで。

以前、彼の会社にコインを見に行った時に収集家に会ったんだけど。

その収集家が「れーこちゃんに会った」って言ってたけど信じてなかったらしいw

 

生きてます。わたし。ちなみに元気だし、業界に復帰しました。

 

下見のお目当ては。もちろん「ウイリアム4世」の銀貨。

世界一好きなコイン。

オークション,GREAT BRITAIN William IV ウィリアム4世(1830~37) Crown 1831 NGC-PF64

 

多分このコイン、見たことある(出会ったことある)やつだと思うんだけどなあ。

ワイが外国コインを勉強しようって思ったきっかけのコインで、もしこのコインをあの時の国際コンベンションで見てなかったら、今コイン業界には居なかったと思うレベルのやつ。

 

7/14の18:00現在で入札件数ダントツの202件。

現在の価格は3,510,000円!(もっとイくと思うし、もっと盛り上がってほしい。)

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プルーフセット用に100枚製造されたうちの1枚ということ。

100枚って…。少ないよ…。うそでしょ…。

そんなのが極東のワイみたいなやつの手元に来るなんて…って思うと感激なのが、コインを扱うことの醍醐味だったりする。

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何が美しいって、このマントルが世界一美しい。(と思ってる)

マントルってフランスのお家芸って感じじゃない。

でも、エングレイバーのウイリアムワイオン師の精巧な技術がとにかく素晴らしいのがこのコイン。

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グレードはPF64。

もう化け物。

イリアム4世のこのクラスのプルーフのクラウン銀貨なんてもう二度と出会えないと思ってたし、もしかしたら「あの時」の銀貨かもしれないって思うと、生きててよかったなあと思ったのでした。

 

※画像はオークションワールド(https://www.auction-world.co/)から拝借しやした☆

夏のはじめの大戦争の話。

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2週間、この人の背中ばかり見てた。

夏が始まる一番良い時期を、政治のことについやした。

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自民党なんてダメだ!」とののしられる、街中の遊説(通称、桃太郎)は新しい敵と戦うことの辛さを知った。

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誰一人耳を傾けてくれる人が居ない、 街頭演説でも後ろを守ってた。 

候補者にいきなり詰め寄る人もいた。

そういう時は出来るだけはがしてあげて、文句を言ってくる人の心を落ち着かせるように努力する。

争い事はしたくない。誰も傷つけたくない。

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こちらが「あさかぜ号」。

「 テレビで見たことある〜!」とか言ってたら、「れーこ、明日あさかぜな☆」って。

めちゃくちゃテンション上がったけど、地獄だった。

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後ろのここに乗ります。

しかも、吹きさらしの中、4時間ノンストップで。

朝の駅頭より、15km歩く遊説より、このあさかぜ号が1番きついねってなった。

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ここでも、候補者の後ろを守ってた。

こういうところで手を振る時は、指は開かずにくっつけたままじゃないといけない。

票が逃げるからって。ゲン担ぎみたいなもんはたくさんある。

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一緒に、夜遅くまで駅に立ったりした。

誰もこちらを見ることがない、孤独な時間。

声を枯らす候補者が「負けられないんです。勝たなきゃいけないんです」って言ってるのを見て、後ろでこっそり泣いてた。

だってさ、そんなこと口に出せる若者なんてどれくらい居るのよ。

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年下の秘書男子。

本当にすべてを一人でこなし、現場対応能力にも長け、人当たりもやわらかくて尊敬する。

私たち2人は、周りがなんと言おうと候補者がトップ当選することを信じてやまなかった。

まあ結局2人になると、そういう話をする感じになるんだけど。

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事務所入りしてすぐの遊説なんて、3人だけだった。

これが最高ツラくて、これを超えるツラいことはこの後の選挙戦、無かった。

政治家がいつも話しながら歩いてるのを見てるだけだったんだけど、いざ自分がマイクを代わってやってみると、それはもうキツいものだった。

体力には自信があったんだけどなあ。

すごいときで3万歩、18kmとか歩くときもあった。

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ポスターの場所を決めるくじ引きをやらせてもらったんだけど、責任重大で吐きそうになった朝。

しかも、くじ引きが行われる区役所前でカラスに襲われた。なんなんだよ。

結果、まわりの人たちも候補者も、みんな褒めてくれて報われた…。

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わたしが参戦した2週間の戦いは、自民党の歴史的大敗という結果に終わった。

参戦してきた選挙で、はじめて負けた。

(わたしの本陣は、自民の現職・新人2人とも落選という結果に)

これでこの区は自民の都議が「ゼロ」になってしまった。

 

応援して頂いた方、不徳の致すところでございました。

15,000人余りの方、ほんとうに申し訳ない。

 

候補者が「やりきった」って言ってたから、こちらも「自信を持ってやれるだけのことはやった」って言えた。

負けたけど、正直なんの後悔もない。

もし、また彼が政界に戻ってくることがあると良いんだけど。

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この候補者のことは昔から知ってて、立候補の連絡をもらった時に、本当に驚いた。

 わたしが事務所入りして何日か経った頃、そのことについてたまたま2人で話す機会があった。

 

それまで聞けなかった"立候補した理由"を聞いたら、同じ方向を向いてることがわかったから、全身全霊で支えなくちゃいけないと思った。

候補者を見守り、労い、モチベーションが下がらないように慰め、一緒に泣き、背中を押す。

そういうことを、実務をこなしながらやり抜かなきゃいけない我々のような立場の人間が居ることを知ってほしいです。

 

今回の選挙で学ぶことは、すごく多かった。

こういうエキサイティングな現場って、生きててもなかなかないと思うんだよなあ。

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選挙戦では、イケメン秘書を見ることだけが、ただ唯一のモチベーションだった。(うるせえ)

 「今日も美しいですね」って言ったら「恐ろしくストライクゾーンが狭いんですね」って。

いやいやお顔がよろしいことで。

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最後に。

山内先生、ご当選おめでとうございます。

(この話はまた今度)

下北沢に住んで10年経ちそうな話するね?

わたしとうちのオランダ人のような変な外国経験有りで、尚且つ中途半端な混血が(おっと失礼)住むには最高な街こそ「下北沢」なんやけど。

「どこ住んでんの?」って言われて「下北沢」って言うと「良いとこ住んでんね~」とか言われるけどさ。

別に特筆してうまい店も無いし、人に勧めるような場所も無いのが下北沢。

好きだったお店はことごとく潰れ、今やどうしていいかわからないOMOIDE in my head状態。(ナンバガ

 

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SUUMO「関東住みたい街ランキング2017」より

見事住みたい街ランキングのトップから外れ、駅前の開発もダラダラと続く、もはやサブカルの中心かもどうか分からない街、下北沢。

 

演劇、ライブハウス、古着、レコード、ヴィレッジヴァンガード

若者が集うのは昔から変わらないんだけど。

 

ハタチの誕生日を下北沢で迎えたわたしも気が付けば30歳になり、そろそろ生まれ育った神戸と同じくらい住んでる下北沢に、何でこんなに長く住んでんのかっつー話。

大きな理由はいくつかあるので、少々長いけどご一読くださいしろ。 

 

・結構何でも揃う

うちを出てすぐ側には「ディスクユニオン下北沢店」があるし、歩いてすぐのところにライブハウスもちらほら。

友達のFacebook見て「あー…。今日シェルターでライブかよ。行くかのう」なんていうことも出来る。

ちょっと旨いコーヒー屋(https://www.facebook.com/cohazecoffee/)もうちの裏にあるし、最高なパン屋も(下北沢のカフェ mixture)すぐそこにある。

mixtureはマジで無添加。一瞬で売り切れるレーズン食パンは最THE高。

サンドイッチもパンをハードからソフト、フォカッチャまで選べて最THE高。

休みの日に早起きして、ここで朝ごはんのパンのセット食ってると「至高かよ…」ってなる。

 

・思ったより家賃が高くない

一昔前はバンドマンがたくさん住んでた街だったけど、今はほとんど見かけない。

高円寺とかに比べたら家賃が高くなった時期があって、一斉に出て行ったみたい。

でもね、わたしもうちのオランダ人も散々下北沢で住み散らかしてきたけど、年々家賃は下がってる印象。

徒歩7分くらいあって、もう最寄駅が新代田なんじゃないかという「自称下北沢」みたいなところはもっと安いけど。

ちなみに今のところ(友達に「あそこ、うち」って言ったら爆笑されるとこ)は駅から2、3分で一番街商店街沿い、小さなビルの1番上で家賃10万切ってる。

最初「マジで事故物件かな?」って思ったけど、大島てるも何のヒットも無しだったので即決した。

※閲覧注意↓

www.oshimaland.co.jp

 

・行きたいところにすぐ行ける

渋谷まで京王井の頭線で7分。急行ならノンストップで3分!しかも片道124円!安っ!アホか!

新宿までは小田急で約10分。代々木上原で乗り換え無しの千代田線直通で原宿まで6分。

大体この辺がおのずと行動範囲になるから、クソ便利。

六本木でわたしと待ち合わせた時、あらぬ方向から歩いてくるのは、乃木坂利用のため。

 

・物価が安い

大型スーパー激戦区となった北沢一帯、価格競争が激しくて、自炊勢にはありがたい感じ。

ドラッグストアもたくさんあるし、食べ物も安め。

大学生やらキッズが多いから、その辺の価格設定になってるっぽい。

休みの日のブランチ率ナンバーワンは「バーンキラオ下北沢」でタイランチ。 www.baankirao.com

 

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トムヤムクンラーメンと一口サイズのタイライス、変なタピオカ+ココナッツミルク+コーン(は?)のクソぬるいデザート付きで700円。

 

↓↓ここから主観↓↓

・外国人がめちゃめちゃ住んでる

遊びに来てるというより、マジで住んでる。

スーパーでスーツ着た若い外国人のサラリーマン見かけたりとかする。

しかも、アジア系はほとんど見かけない。謎。

 

我々の様な「外国人枠」にとっては、街の雰囲気もさることながら、各国の食材も簡単に揃って料理も捗る。

下北沢は広尾には無い伸び伸びとした感じと、青山には無い泥くささがあって、(フランス語が喋れない)ボルドー育ちのうちのオランダ人も、神戸育ちのワイも臆することなく自由に暮らしてる。

毎年少し暑くなると「Tシャツ+ビーサン勢」が一番早いのは、シモキタの外国人なんじゃないかって思ってる。

 

・おっさん、現役共にスケーターもめちゃめちゃ住んでる

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朝、駅までスケボー通勤してる人は下北沢の風物詩だけど、うちに居たら深夜にガーーーーーッとデッキ滑らせてる音が聞こえたりして。

コンビニ行くくらいなら、サクッとクルージング。みたいな。

だってほら、世田谷区のスケボー人口は昔から多いじゃない。

関東連合が世田谷周辺のスケーター関係っていうのも有名な過去の話)

40歳過ぎてから再度デッキ組み始めた、おっさんスケーター増えたよね~。

デカめの高級デッキに、膝に負担かけない様な最高なトラック付けたりしてw

下北沢にはそういう人たちも多くて、何だか安心するよね。

(うちにあるクリスコールのデッキはいつになったら組むんだか!!)

  

あとは、家族ぐるみでお付き合いのある「下北沢KILLERS」さんがあるのも◎

shimokita-killers.com

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わたしのボンテージもこちらでゲット。

(もうジャパコア勢で下北沢に住んでるのはこちらのキラーズさんとうちら夫婦くらいなんじゃないかしら?)

 

<まとめ>

いくつか挙げた理由から「あまり生活費がかかんないスーパー自由な街」なので、下北沢から出る理由が見つからないという訳。

 

でも「下北沢だいしゅきいいいいい☆」とかいう若者の方が、「ワイより下北沢のこと詳しいと思う」に3000点。

 

 

OSAKA DAY3(カメラマンの田浦さんのこと)

 

 

 

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この写真をもって30歳のポートレートとさせて頂きます。

(間に合った…30歳間に合ったよ…)

「なぁ、いつぶりやろ?」とか言うてる時。

 

カメラマンの田浦薫(たうらかおる)っていう人がいるでしょ。

大阪のライブカメラマンの。雑誌やらウェブでやたらと名前を見る。

 

高2の時にフリーペーパー(ch FILES | 高校生向けフリーマガジン)のライターをやってて、いつものカメラマンの代打で来たカメラマンが田浦さんだった。

「たうらかおる?あれ?」って思ってナンパしたら、やっぱりBURSTのBlackVeilとかハードなイベントで撮ってたのがこの人だった。

 

「薫」って言う名前だから、女性だと思ってた。

 

それからのご縁で、わたしのことをモデルとして自覚させてくれたのが田浦さん。

 

学校終わってからアメ村寄るついでに田浦さんの事務所に遊びに行ったら、いつも相手してくれた。

そこには膨大な蔵書と機材、そして暗室。

当時写真部(副部長)だったので、お勉強ついでに邪魔しに行った。マジで、邪魔をしに。

 

しぬほど好きだったミッシェル・ガン・エレファント解散して絶望してた時、撮影したからって貰った缶バッチをくれた。

 

それからわたしは東京へ。

有名なアーティストの大阪でのライブ写真のクレジットを見ると、ほとんど田浦さんだった。

Syrup16gで名前を見た時は震えたなああ)

 田浦さんに撮ってもらってるだなんて!”って嫉妬した。マジ。

悔しいから、人生のターニングポイントになる時は絶対に田浦さんに写真をお願いすることにした。

(今回大阪に行ったのも、これが理由の一つ)

 

何でこう田浦さんについて記事を書いたかと言うと、日々撮られる側として10年くらい思ってたことがあるわけ。

 

田浦さんはファインダー越しに目が合うカメラマンということ。

 

シャッターを切るとき、田浦さんは絶対にこちらの目を見てる感じがする。

きちんと目を合わせて、わたしを切り取ってくれる。

そんなカメラマンは、なかなか居なかった。

 

例えば撮影を頼んでくるカメラマンには「下心」「金儲け(大事かもしれないけど)」「自己満足」がドバドバ溢れてたり、逆に「無感情」で撮る人が居るでしょう?

(CDのジャケットとか、商材での撮影の場合はこちらも無感情なので、そこは無問題なんだけどねw) 

便宜上「わたし」という個性やキャラクタ-を撮りたいと思ってくれてるから、わたしを選んでくれてるんでしょ?

でも、「感情」とか「タイミング」が全く共有できない人って、何を思って頼んできてるんだろうってずっと思ってた。

だから、そういう人には「今度からこういう撮影は他の人に頼んで下さい」ってお願いすることがある。

別にわたし承認欲求無いし、出たがりでも無いから、「モデル」ってことに執着が無いのよ。

 

イベントとかで「写真撮ってください!」って言ってくれる時は「どうぞどうぞいくらでも☆」ってなるけど。

それとは別よね。

 

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失恋か何かした後にPIPE69とかでライブを一緒に見ながら泣いてたら、帰り際にヒョイと肩に担がれたのが忘れられませんけど。(力持ち)

 

「思い出は金にならんからなあ」って言ってテリスペ食ってたけど。

南無。