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ものすごいサブカルですが、あまり気付かれません。

「カタストロフと美術のちから展 」、もう直ぐ終わるけど早く行って!

あと1週間で会期が終わる「カタストロフと美術のちから展 」は、時間に余裕があれば行って欲しい。マジで。という話。 

www.mori.art.museum

ポリティカルなことが苦手って人はブラウザバック推奨。(あと、ネタバレあり)

 

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毎年なんだかんだ観に行ってる六本木の「東京国際映画祭」の無銭のやつ、1日間違えたら「ピンポン」で、Yumegiwa Last Boyで泣いた。

(わかる人は同世代のゼロ世代だねッ☆)

 

時間もあるし、メシ食ったしっつって「藤子不二雄A展」に行ったら、思ったより展示があっさりしてまして。楽しかったですけど。

夜景がキレーだったけど。

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同じチケットでこちらが無料ということで「カタストロフと美術のちから展 」行ってきました。

金曜日とか、遅くまでやってる美術館ほんと便利。

一言で言うと最高。近年稀に見る良さでした。

このために行ったとしても、間違いない。

期待してなかった分、衝撃が凄かった。文字通り、大惨事モノばっかなんだけど。

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入って直ぐのデカめのインスタレーションから、ものすごい熱量。「(うわあ…そっち系だ…)」ってなった。

最近は写真撮影OKな展覧会も多くて、いいよね。

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これ、よく見りゃ福島第1原発の作業員の方の防護服着た肖像が黒いキャンパスに黒で描かれてる。

キャンパスは全部壁掛け時計になってて、チクタク音がすんの。それが怖くて。

他にも、ゲイバーのカーテンのインスタレーションとか。

チェルノブイリの事故のためにオープン出来なかった遊園地の跡地から拾ってきた廃材を使って、回転ブランコ作って人を乗せたりする映像が良かった。

(わたしが生まれたのは、チェルノブイリの年の7月。わたしがお腹にいたから、ママはほんとに遠いところへ逃げようかとおもったみたい。)

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同じ場所に、たまたま撮れてた911の激突映像でハドソンリバー側から定点で撮った映像が延々と流れてた。

アンディーウォーホルの「エンパイア」を泣きながら見れるわたしとしては、ずっと見てられた。

911が無かったら、ママとニューヨークにも行かなかったし、英語を話すことも無かった。

あの日の記憶はずっと忘れられない。

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わたし的にツボだったのはこちらの石鹸が塗りたくられてる通路。

石鹸っつーのは、アウシュビッツなんかを連想させるアイテムで、それを作家自身が手の伸ばせるとこまで塗りたくった、いい匂いのする通路。

この脇に映像があって、そこではアートの投資家が色んなこと言ってた。 スウーン 《メデイア》

 「スウーン」ていう作家のお家の作品。

近づくとひそひそ話みたいなのが聞こえて来るんだけど、よく見たらたくさん受話器があって、そこからは全部違う結構悲惨な話が聞こえてくる。

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「(あっ、そっちの受話器も聞いてみよう)」って片っ端から試してくと、身内からの性的虐待の話とか盛りだくさんで、「(うわあ…)」ってどんどんダウナーになりますw

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ラストでオノ・ヨーコ師の「色を加えるペインティング(難民船)」に参加できる。

青いクレヨンを持って書けるなんて、感激しかない。

とにかく、世界の平和を祈りました。

 

会場手前の外のエレベーターホールには「War is Over」のフラッグがはためいてた。

六本木付近で時間があれば是非。いや、絶対に見にいくべき。

ついでに好きな人と夜景でも見てきなよ。

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ちなみに「アジアに目覚めたら」にもお呼ばれして行ってきました。

www.momat.go.jp

テーマは「1960〜1990年代のアジアのポリティカルなアート」だったんだけど、ちょっと地域が偏りすぎなのと、展示スペースが狭すぎというか詰め込みすぎて、もったいない印象。

今までそんなこと考えた事なかったんだけど、メッセージ性の強いアートの周りに詰め込みすぎると、ノイズが入っちゃうなっておもった。

わたしそこまで神経質じゃないけども。

 

デリケートな時代の貴重な資料の現物があったのは、良かった。

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話題の展示の「参加型インスタレーション」は、ピンクのピストル。

写真撮っていいの、少しだけだった。。

ポスターになってる作品を見つけらんなかったのは残念。。

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この日は日本橋の「金子半之助」さんで天丼食べて帰った。

東京に出てきて、こういう「東京の食べ物」も好きになってきた。

 

カタストロフ(catastrophe)を最初に感じたのは生まれ育った神戸の六甲で遭った「阪神大震災」だけど、つらすぎて記憶があいまい。

8歳だったわたしは直後にPTSDになって、笑顔が消えて軽い失語症になったみたい。(30歳目前で突然ママから聞かされるまで知らなかった)

今でも地震があると、息が詰まる。

 

その後中2の秋、学校からうちに帰ってテレビをつけたらニューヨークの貿易センタービルに飛行機が突っ込んだ。

ちょうどその頃ジャーナリストになりたいと漠然と思ってたわたしは、テロから4ヶ月後にママとニューヨークに行った。

貿易センタービルで働いたことのあるママは、わたしの手を強く握ったまま泣いてた。

 

また、ニューヨーク行きたい。