150BPM

ものすごいサブカルですが、あまり気付かれません。

渦中の香港に行って無事帰ってきた話

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12/5〜7までコインショーだったので、香港に行ってきました。

結果は、まずまず。

スタッフが1人辞めたのにもかかわらず、物をとられることも無かったし、お金もピッタリ合ってた。

ということは…ってボスと落ち込んだ。(辞めた子を連れていった2回は、トラブル続きだった)

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まず初めに確認しておきたいのは、デモがおきてるのは香港特別行政区政府がある金鐘(これでアドミラリティって読む)で、「香港島」の方。

わたしの生活圏は「九龍(カオルーン)地区」のなかの尖沙咀(チムサーチョイ。略してチム)っていう、中国大陸の方ということ。

九龍地区は火炎瓶やら大騒動になった「香港理工大」がある地区。

(おわかりいただけただろうか…)

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デモの影響かなんか知らんけど、突然のANAの減便のせいで、いつもより早い時間の羽田発っつー過酷な修行。

しかも、3月末の香港コインショーまで減便…。

ANAのカウンターで、隣に誰も居ない窓際の3列の席に変えてくれた。

そんなに人いないのかよ…っていざ搭乗したら、マジでいつもの半分くらいだった。

 

香港の空港に着いたら、いつもは長蛇の列のイミグレが全く混んで無くて、1秒足りとも並ばなかった。

そのままスッーと通過。搭乗客も少ない飛行機だったから、荷物もすぐに出てきた。

こんなことってあるの…?

 

デモが過激化するタイミングだと、エアポートエクスプレスが九龍を通り越して香港島まで行ってしまうって聞いてたからビビった。

乗り口の係の人に「今日は九龍行く?」って聞いたら大丈夫そうだったので乗って、無事九龍に到着。

シャトルバスも遅れることなくホテルまでわたしたちを送り届けてくれた。

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道中、色んなメッセージが道路に書いてあって、結構びっくりした。

美しい思い出の地は、革命の匂いがした。

これはペニンシュラホテルのすぐ裏側の道。数か月のあいだにこんなことになってるなんて。

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HERITAGE AUCTIONSの窓口にコインショーのバッチ取りに行って「思ってたよりも全然危なくないね」って言ったら「Still Hong Kong」って若い子が言うから安心した。

みんなもう慣れてて、こういう状況と一緒に暮らしていってんだなって。

やはり尖沙咀は安全なのかも。

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アサメ食べに行こうと思ってヒール出したら、まさかの左右違うやつを持ってきてた。

旅慣れすぎたというか、緊張感が無くなってたというか、もうダメだよね。

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(ヒールは急いで買いました)

コインショー自体は、ヨーロッパ勢があまり姿がなくて、香港のローカルディーラーが多かった。

おかげでいつもとは違うビジネスが出来た。

日本の業者も2社ほどキャンセルしたみたいで、ごめんねって感じ。
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オフィスの入ってるビルにある「一芳」でタピオカもできた。

香港に行ったら「1日1タピオカ」って決めてるんだけど、夕方に行ったらタピオカ売り切れてたりするよね〜。

会場ですすってたら「タピオカ好きなん?ふーん」ってワイよりも年下の女の子に言われて、はじゅかちかった。

いつも「烏龍ミルクティー、30%Suger、Less Ice」を飲んでる。

色々甘さをトライした結果、少し甘めがしっくりきた。

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いつもは選ばないタピオカとミルクのシンプルなやつも、香港ではおいしい気がした。

日本でもお取引がある若手のディーラーがついに出展してて、すごくうれしかった。

こうやって人は成長できるし、ステップアップしていかなくちゃいけないんだなって。

「このパンダ金貨、ワイの生まれ年やん」って言ったら、「お前おれより年下なの?うそでしょ?みんな聞いてー!れーこ、おれより年下なんだけど!」っていうね。

だからいつも優しくお世話してくれてたんだ……つって。

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香港フードも美味しかった。って、これは鼎泰豊だけど。

ミラプレイスの鼎泰豊(会社の人は「ディン」て言う)は、一人でサク飯してる人が結構いて、びっくりする。

いつか一人でランチに来たい。

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香港に行ったら 茶餐廳でカレーを食べた方がいいって言われた。

お皿から溢れそうな黄色いカレーは、これはまさに香港式って感じ。

飲んで食べた後だったけど、美味しくてみんなでぺろりとたいらげた。

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日本では同じみの「出前一丁」も、香港では炒めたりする。

これがめちゃくちゃおいしい。

「香港料理」ってよくわかんなかったんだけど、何度もいくうちに、いつも食べてる中華料理とは明らかに違うことがわかってきた。

香港料理っていうか、広東料理って好き。

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香港勢なら誰しも大好きな「白黒」ことミルクティー

香港独特のミルクティーは、行ったらやっぱり飲みたい。
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いつも一人でフラッと寄る、マンゴースイーツのお店。

名前とかわかんない。

いつも結構並んでたりして、最初の1年は躊躇した。

会社の人たちとごはんを食べた後に「あ、じゃぁわたし甘いもん食ってくんで」って離脱しようとしたら、おじさんたち来ちゃったやつ。

夜のご飯も支社の人が相手してくれるから、デモの怖さも無くて全然ヨユーだった。

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香港区議会の選挙が終わったばかりだったからかもしれないけど、ほんとに静かだった。

危ない思いも全くしなかった。

クリスマスのホリディシーズンってのもあったんじゃないかしら。今年のペニンシュラのツリーはこんな感じ。

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夜ごはんを会社の人と食べた後にひとりでお散歩してたんだけど、街中にはたくさんメッセージが書いてあった。

こういうのを目の当たりにすると、危険な場所にいるんだなって思った。

何かあったら怖いから、友達とかおうちの人に必ず連絡を入れたり電話しながらお散歩するようにしてた。

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反体制的なものはほとんどが消されたり剥がされたりしてるんだけど、それもまたリアルだった。

同じ時代に生きてるんだな、っていつもとは違う感覚だった。

いつも通る地下道も、全く違うものになってた。

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下着は外国で買うことにしてる。

翌朝だいたいうちのボスに「危ない目に遭わなかった?」って言われるから、夜出歩いてたのはバレてたんだろーな。

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いつものルーティンは崩したくないから、お風呂でブルーガールを飲んだ。

バンメの時にブルーガールを飲んでたとしても、また寝る前に飲んでしまう。

タピオカと同じくらい好きだから、近所のスーパーで買いだめしてる。

日本に帰ったら、どこでブルーガールを飲んだらいいんだろう。

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酔い覚ましに夜風を浴びながら見てたヴィクトリアハーバーの夜景も、失われてしまうのかもしれないのかな、って思うとかなしい。

次に行ったときも、友達と語り合った思い出の場所が、いつまでも変わらずそこに有りますように。

蒸し暑くて少し騒がしいくらいの香港が、ずっとそこに有って欲しい。

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帰る日の朝、パスポートとか身分証を全部置いて、こっそり香港理工大を見に行った。

ホテルから歩いて7〜8分のところ。

すごく穏やかで、ここはもう戦場じゃないのかーって感じ。

黄色い背の高いバリケードで囲まれてて、人の出入りが簡単にできないように、セキュリティが小さく入り口を開けてるだけだった。

「(ここで若い同志たちが闘ったのか…)」って思うと、苦しかった。

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理工大のすぐ前の道路の看板の裏には、今回のスローガンのひとつでもある「天滅中共(天が中共を滅する)」が消されず残ってた。

香港支社から外を眺めてて、そういえば理工大ってどこにあるの?って聞いたら「あそこだよ」って教えてもらった建物が意外に近くて驚いた。

しかも、歩いていける距離。こんなに身近なところだったなんて、行くまでわからなかった。

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帰国日の前日が「世界人権デー」で、もしかしたら空港までの道が封鎖されるかもしれないって、ヘリテイジオークションのケニスが空港まで送ってくれた。

香港島では大規模なデモがあって、その影響で空港まで行くの大変かもって心配してたから、マジでありがたかった。

まさか「日本に帰れないかもしれない」なんて思いをするなんて。

香港支社の人達も駐在の期限が近付いていて、また日本で会いましょうって別れた。

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車に乗ったらスッーと天井を開けてくれた。

空はきれいだし、車内は涼しいし、こんなに甘やかされちゃぁもう二度と公共交通機関には乗れない…ってなった。

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Thank u Kenneth!!

空港に着いたら、搭乗券とパスポートを確認してもらって、中に入る感じ。

いつもは何のチェックもなく搭乗手続きが出来てたのに、外にはカメラ付きの有人ゲートが出来てた。

前に聞いてたボディチェックは無かったけど、どこか窮屈だった。
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空港で働いてるDonが、搭乗口までわざわざ見送りに来てくれた。

「今の同世代の香港感の話」もたくさん聞けた。

また香港か日本で会おうね!って別れた。

Thanks for u r good supporting!!

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「こんな時に香港に行かせる会社マジクソ」って思ってたけど、向こうの友達が言うようにそこまで危ない感じは無かったし、無事に帰って来れた今は行って良かったって思う。

黒い服を着た人が集まってるとこには立ち寄らないことと、そこに警察が来てたらすぐに回避することって注意されたから、それを守った。

ただ、危険な時期に行くのは自己責任なので、おすすめはしないっす。マジで。