5作品目最後は「花様年華」になった。という訳で、王家衛4Kレストア版は無事完走!
沖縄の桜坂劇場で見る夢は叶わなかったけど。
この年まで生きて、大きなスクリーンで見れたことに感謝しなくちゃいけない。
Netflixで見れるから、できるだけ多くの人に見てほしいマジで。
今回もネタバレありなので、そういうのヤな人は読まないでね。
まだやってる映画館もあるっぽいから、もしよかったら映画館で見て欲しいなって。
「花様年華」を見にいこうって思い立った日が、吉祥寺の映画館しか空いてなかった。
はじめての映画館なので、なんだか新しい気持ちになった。
舞台は1960年代の香港。とにかくマギー・チャンが着ている襟が高いチャイナドレスが最高。
冒頭でマギー・チャンとトニー・レオンがすれ違うんだけど、ほんの一瞬目が合う。
多分この瞬間「あっ」って思ったとしたら、それがもうこれからの2人の関係を決めてるんだなって。
(ワイの経験上そんな感じ。会っても覚えてない人は覚えてないし、一瞬でも覚えてる人とはその後なにかしら関わりが出来る)
背もたれが直角の茶餐廳のシーンがいいよね。
お肉にマスタード、実に良い。
そして、やはり訪れる”別れ”。ご多聞に漏れず、今回も「シンガポールに付いてきてくれ」と言うも断られる。
この映画も最強にすれ違いの映画なんだけど、涙ぐむマギー・チャンがなんとも美しい。
そしてラストでトニー・レオンとすれ違う。もう少し、もう少し早く来ていたら窓越しに顔を合わせることができたのに!
トニー・レオンは1人カンボジアに行って、アンコールワットの遺跡の柱のくぼみに秘密にを打ち明けて土を詰める。
やっぱアンコールワット行きていなあ。って思ってるとエンドロールが流れる。
5作品を見終わったあと、王家衛の映画の全てが繋がる。最後をこの映画にしてよかった。
「過去は見るだけで 触れることはできない」
そんな文字を見て泣きながら、ああ…ゲロ吐きそう…。って立てなかった。
そして今回もご多分に漏れず、胸が苦しくなって泣いている時のエンドロールに「梅林茂」の文字。
別に梅林先生がどうこうってことはないんだけど、あっ梅林先生だって「スッ」と冷静になるよねw
というより、梅林先生の曲はやっぱり偉大なんだなって思う。
王家衛の映画にぴったりだもんね。
爆音でテーマ曲がかかるだけで、マジで胸が苦しくなる。
5作品を映画館で見た感想としては、
- まさか幼い頃憧れていた映画を映画館で見れるとは思わなかったから感動ひとしお
- 今この歳になってからわかることもある
- 5作品を連続で見ることの大切さ
というところ。
わたしもね!!大人の女なのでね!!
"That era has passed. Nothing that belonged to it exists anymore".
はあ、なんという台詞。
こんなすれ違う恋なんてしたくないけど、なんだか郷愁を思い出すのが王家衛の映画。
もしかしてわたし、そういう恋ってしたことあったっけ?って考えるけど、一つも身に覚えがない。
そんなもん。