この写真をもって30歳のポートレートとさせて頂きます。
(間に合った…30歳間に合ったよ…)
「なぁ、いつぶりやろ?」とか言うてる時。
カメラマンの田浦薫(たうらかおる)っていう人がいるでしょ。
大阪のライブカメラマンの。雑誌やらウェブでやたらと名前を見る。
高2の時にフリーペーパー(ch FILES | 高校生向けフリーマガジン)のライターをやってて、いつものカメラマンの代打で来たカメラマンが田浦さんだった。
「たうらかおる?あれ?」って思ってナンパしたら、やっぱりBURSTのBlackVeilとかハードなイベントで撮ってたのがこの人だった。
「薫」って言う名前だから、女性だと思ってた。
それからのご縁で、わたしのことをモデルとして自覚させてくれたのが田浦さん。
学校終わってからアメ村寄るついでに田浦さんの事務所に遊びに行ったら、いつも相手してくれた。
そこには膨大な蔵書と機材、そして暗室。
当時写真部(副部長)だったので、お勉強ついでに邪魔しに行った。マジで、邪魔をしに。
しぬほど好きだったミッシェル・ガン・エレファントが解散して絶望してた時、撮影したからって貰った缶バッチをくれた。
それからわたしは東京へ。
有名なアーティストの大阪でのライブ写真のクレジットを見ると、ほとんど田浦さんだった。
(Syrup16gで名前を見た時は震えたなああ)
田浦さんに撮ってもらってるだなんて!”って嫉妬した。マジ。
悔しいから、人生のターニングポイントになる時は絶対に田浦さんに写真をお願いすることにした。
(今回大阪に行ったのも、これが理由の一つ)
何でこう田浦さんについて記事を書いたかと言うと、日々撮られる側として10年くらい思ってたことがあるわけ。
田浦さんはファインダー越しに目が合うカメラマンということ。
シャッターを切るとき、田浦さんは絶対にこちらの目を見てる感じがする。
きちんと目を合わせて、わたしを切り取ってくれる。
そんなカメラマンは、なかなか居なかった。
例えば撮影を頼んでくるカメラマンには「下心」「金儲け(大事かもしれないけど)」「自己満足」がドバドバ溢れてたり、逆に「無感情」で撮る人が居るでしょう?
(CDのジャケットとか、商材での撮影の場合はこちらも無感情なので、そこは無問題なんだけどねw)
便宜上「わたし」という個性やキャラクタ-を撮りたいと思ってくれてるから、わたしを選んでくれてるんでしょ?
でも、「感情」とか「タイミング」が全く共有できない人って、何を思って頼んできてるんだろうってずっと思ってた。
だから、そういう人には「今度からこういう撮影は他の人に頼んで下さい」ってお願いすることがある。
別にわたし承認欲求無いし、出たがりでも無いから、「モデル」ってことに執着が無いのよ。
イベントとかで「写真撮ってください!」って言ってくれる時は「どうぞどうぞいくらでも☆」ってなるけど。
それとは別よね。
失恋か何かした後にPIPE69とかでライブを一緒に見ながら泣いてたら、帰り際にヒョイと肩に担がれたのが忘れられませんけど。(力持ち)
「思い出は金にならんからなあ」って言ってテリスペ食ってたけど。
南無。