結論からいうけど、モナコめっちゃいいとこやで。
全てが絵になる街だった。
10月のこの時期には珍しかったらしいんだけど、終始お天気が良かった。
(着やすいからっていう理由でオキナワTシャツで来ちゃった)
モナコには空港がないので、フランスのニース空港から移動。
「電車は危ないからヘリにしろ」って有識者に言われたけど、別に大丈夫だったっぽいから電車で移動にした。
ニースは暑くて、夏Again感が最高だった。
1時間もしないでモナコに到着。
モナコって流しのタクシーがいないから、駅前とかにあるお電話で呼んでね。
そしてホテルはご招待頂いたメトロポールホテル。
しかもジュニアスイートで恐縮でしたわ。
昔友達が仕事でスイートに一人で泊まった時に郷愁が襲ってきてフルチンで走り回ることしか出来なかったって言ってたけど、その気持ちがわかった。
着替えてMDCさんへ。
わたしのことを香港時代から推してくださる女性の方が、今回のホテルなどもアレンジしてくださった。
ありがたい。しかもオフィスの建物の前まで迎えにきてくださった。
下見を終えて、お散歩。マルシェへ行ってワインを買ってもらって、そのままバンメ。
とりあえず飲んだワインがおいしかった。
ハムとチーズがあれば、もうどうでもいいよね。
角打ちみたいなお店だったんだけど、とにかく人がたくさんいた人気店だった。
どうしても007のロケ地が見たくて、ホテルからすぐそばの「カジノモンテカルロ」に正装して行った。
「地球の歩き方」にはドレスとか着てこうね的なことが書いてあったのに、いざ行ってみたらめちゃくちゃカジュアルな人がたくさんいた。
でもさ、おめかしして行くって大事じゃない?
(リレあるのに入れてくれないんだもの)
そこにもわたしのジェームズボンドは居なかったけど。
出張先では湯船があると必ず朝に浸かることにしてるんだけど、ぼーっとしながら「あれ?もしかしたらボスはいいやつかもしれない」ってことに気づいた。
ロブションの系譜を継ぐシェフがいるレストランでのアサメが毎朝とにかく最高だった。
普通だったら出張先でアサメをボスと食うなんてマジほんとありえないんだけど、ちゃんと話して謝りたかったし、一緒に摂った。
今までボスのことを理解しようとしていないのに、こころの距離を取ってブロックしてしまっていたことと、ボスはめちゃくちゃいい人なのかもしれないことに気づいたっていうお話しをした。
案の定うちのボスは「は?????何言ってんの??????」って感じだったけど、距離をはかってくれていたのに、その本質を気づけなかったわたしが悪かったって話をした。
これだけでも、モナコに行ってよかった。
(この後、大仕事を終えた翌朝にまた湯船に浸かったんだけど、達成感がすごくて退職を考えそうになった話をしたら、余計なことを考えないためにも出張先で朝に湯船に浸かることが禁止になりました)
ビーチが良いと聞いて朝のお散歩に行ったんだけど、思ったよりよかった。
また別日にボスと行ったんだけど、結構朝からさくっと泳いでる人がいて「早くああなりてえな」、つって。
あと、モナコの海水ってそんなにしょっぱくないです。(舐めた)
朝、生存確認の連絡がくるんだけど、そのままお散歩に行くことが多かった。
ブリーフィングというかブレストというか、なんかもはや2人で頑張らなくちゃいけない会社だから、そういう時間を大事にしなくちゃいけないなと認識した。
っていうかわたしがちゃんと対話しろよって話ですね、すんません。
こころのブロックが解けた瞬間から、ボスのことをよく理解できるようになったし、一言一言がイラつかなくなった。
うちにいる時はベッドの上とかでお仕事してるんだけど、モナコではソファの上でお仕事してた。
ちょっと距離が離れたとこにボスがいるんだけど、この距離感がベストじゃないか的なことになったので、帰国後オフィスも模様替えすることになった。
今まではめっちゃ遠いところにいたからね、わたし。
なんか常にピリついてるし何考えてるかわかんなかったボスの近くに居たくなくて。
こうなってしまっていたのも理由がはっきりわかったから、会話ってか対話することって大事だなって思った。
時間はかかるけど。時間を取らなくちゃいけないけど。めんどくさいけど。
ちゃんとお仕事もした。
本には書いてないこともたくさん知れて、マジで行った意味があった。
イタリアコインのお勉強したいなあ。
お仕事を早々に切り上げて、お散歩とランチ。
ラビオリがトマトソースだったから「トマトかぶり大丈夫ですか」つってラビオリ頼んだけど、そんなこと気にしない人だった。
そういうの嫌がる人いるじゃん、って。
なんかまだこころのリハビリが出来てなかったんだと思う。
モナコの王宮の一番奥のお部屋の天蓋付きのソファを見ながら「ここで一生仕事してえな」と思ったりした。
ヒルトップから見る街並みはきれいなものだった。
ボスの後ろ側には「王室御用達」をもらったお店が入ってるマルシェがあって、そこに「こでら」さんっていう日本料理屋さんが入ってた。
そこはモナコでもおすすめされてたんだけど、予約で満席だった。
ということで目の前のカフェ的なとこでビールをひっかけた。
この旅でビールってあんまり飲まなかった気がする。
なんかこんなにダラダラさせてくれて、終始めっちゃいいリフレッシュになった。
っていうかマジほんと生き急いで仕事してきた感があったから、たまにはいいのかなって。
わたし、泡も好きだけど、ロゼが一番すき。
スーパーに行ったら選べないくらいロゼが置いてあって、ボスが1本買ってくれるっていうのにめちゃくちゃ悩んで雑に積んである3ユーロのにした。
多分飲む頃には酔っ払ってるし、味の違いなんてわかんないだろうから。
ロゼを飲む時って、こんなにかわいいピンク色の液体が自分の身体の中に入っていくなんて、って思っちゃう。
オレンジワインっていうかアンバーワインも大好きなんだけど、赤ワインがそんなに得意じゃないのかもしれない。
白ワインはずっと飲んでられるよね。
お散歩の時にチェックしてたイタリアンでバンメ。
もうチキンがパリッパリでおいちおいちだった。
泡が吸い込まれてった。
そして運命のオークション最終日。
パドルはリクエストしてラッキーナンバーの4が並んでるやつにしてもらった。
大きなBIDが確定して拍手が起こった瞬間「これはマジでやばいことになった」と思ったと同時に、号泣してしまった。
この辛かった10年以上のキャリアが報われた気がした。
「女だから」ってマジで虐げられた時期もあったけど、顔を上げてみんなの前で笑顔を振り撒かなくちゃいけなかった。
何かを削りながら、失いながら、悔しい思いもたくさんした。
尖沙咀の片隅で、わたし何してるんだろうって凍茶をすすってた。
しかも前職の最後は本当につらくて、マジでコイン業界が嫌いになりそうだったところを今のボスが拾い上げてくれた。
それから2年、こんな素晴らしいモーメントに遭わせてくれるなんて、ボスには感謝しかない。
そして推してくれてる現地の担当者を見ると、やっぱり泣いてた。
トロフィーがまた一つ増えたな、って思った。
気晴らしにお買い物に行って、お散歩してめちゃくちゃ豪華なホテルのレストランのテラス席へ。
周りの人が美味しそうに食べてたバジルのパスタをいただく。
ここでいうPasteはバジルペーストのことを言うみたいね。
そばではマジでオリガルヒみたいな人が、わたしだと指で挟めないような極太の葉巻を吸っていたりした。
ホテルに帰ってプールサイドで溶けてた。
晩餐会で、推してくれてる担当者と「出会った2019年はお互い本当に辛い時期で、それでも今があるってことは素晴らしいことだし、報われました」ってまた泣いた。
本当にあの頃はつらくて、その後にもっと辛いことが待ってるんだけど、もうコイン業界なんて2度と戻りたくないって思うことがたくさんあった。
それでも引き留めてくれているボスには、感謝しなきゃなーって思ってる。
もしモナコに来てなかったら、ここまでボスに感謝する気持ちは沸かなかったと思う。
(おいしかったタルトシトロン)
この後、フランクフルトへ移動します。(フランクフルト編へ)